「おじいちゃんと私」

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所属分类:日语随笔集

 小さい頃から、私はおじいちゃんが大好きだった。私が小学校に上がる前は、農家だったおじいちゃんと一緒に畑に行ってお手伝いをしたりした。小学校に行くのはおじいちゃんの車でだったし、帰りもおじいちゃんと一緒だった。中学生になっても変わらなくおじいちゃんの車で学校に行って、毎日他愛ない話をして楽しんだ。

 中一の夏、おじいちゃんは入院した。あんなに元気だったおじいちゃんは暗く、小さくなってしまった。退院するのに長い時間はかからなかったが、車を運転することは出来なくなった。満足に歩くことも出来ず、毎日飲んでいたお酒も飲まなくなった。おじいちゃんとの会話も少なくなり、何となく、家が暗くなってしまった感じがした。

 中一の冬、私は全国大会出場が決まった。おじいちゃんには、会場である埼玉へ見に来てほしかったのだが、おじいちゃんは来ることが出来なかった。吹奏楽部だった私は、宮城にいるおじいちゃんに向けて演奏した。達成感はあったが、同時に虚無感もあった。家に帰っても、どこかスッキリ出来ていないように感じていた。

 そんな時に、ふとおじいちゃんが私に

 「じいちゃん、聖奈の成人した姿、見れないかもなぁ。」

 と言った。何か言わなければとは思ったのだが、その時の私は、何も言うことが出来なかった。どうしようもなく悔しくて、お風呂に入って一人で泣いた。

 私に出来ることは何だろう。そう考えた時に浮かんできたのは、私がおじいちゃんの希望となることだった。だが、具体的には何をすれば良いのか分からなかった私は、おじいちゃんと約束をすることにした。

 「私が二十歳になったら、一緒にお酒を飲もうね。」

 おじいちゃんは、ほんの少しだけ笑って、頷いてくれた。くだらない約束だと思う。だけれど、その時からだった。おじいちゃんが少しずつだが回復したのだ。少しずつ歩けるようになり、笑うことも増え、家が明るくなるのを感じた。

 中二の冬、おじいちゃんは車いすで全国大会の応援に来てくれた。前の年とは比べ物にならないくらいに大会を楽しめたし、笑顔で終えることが出来た。

 次の年は、最後の年ということもあり、よりいっそう練習に熱が入っていた。その頃には、家族の会話も、笑顔も、ますます増えていた。おじいちゃんも日に日に元気になっていた。

 私の最後の全国大会。おじいちゃんは、車いすを使わず、自分の足で応援に来てくれたのだ。その大会では、最高の演奏をすることが出来、今度は嬉し泣きをすることが出来たので、素晴らしい最後の大会になったなと思う。

 あんなに暗かったのが嘘のように、今ではとても明るい家庭になっている。高校二年生となった私は、今度は大学受験に向けて日々努力している。嫌になってしまう時もある。だが、そんな時にはおじいちゃんとの約束を思い出している。私にとって、とても大切な約束。おじいちゃんとの繋がりを作ってくれた、大切な約束。

 おじいちゃんは、運転が出来るようになった。お酒も飲むようになったし、トラクターも元気に運転している。ありがとう、おじいちゃん。おじいちゃんの頑張る姿は、私の力になっている。私の頑張る姿がおじいちゃんの力になるように、今日も私は、目標に向かい歩んでいる。

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