第二十一章:世界遺産~登封「天地の中央」

第二十一章:世界遺産~登封「天地の中央」

登封「天地の中央」史跡群は種類がとても多く、歴史が長く、内容が豊富で、影響も深い。これらの史跡群は中国古代の礼制、宗教、学校などの建築の代表であり、先祖たちの宇宙観と審美を物語っている。   世界遺産を構成する登録資産は、河南省鄭州の登封市に残る太室闕と中岳廟、少室闕、啓母闕、嵩岳寺塔、少林寺常住院、少林寺塔林と初祖庵、会善寺、嵩陽書院、周公測景台と観星台の8ヶ所11項目である。   周公測景台と観星台は、中国の科学技術史に関わる施設である。周公測景台は、「測影台」とも表記され、影の長さを測るもので、一種の日時計である。伝説では、周公が天地の中心を定める時に日陰の長さを測ろうと設置したのが最初とされる。現存するものは周公の業績を偲ぶ形で723年に天文学者によって設置されたもので、中国の天文観測施設としては現存最古である。   嵩岳寺塔は、嵩山の太室山南麓に残る嵩岳寺の仏塔で、中国に現存する煉瓦塔としては最も古い。北魏の時代には皇帝の離宮だった建物が520年に仏教寺院となり、同じ年に仏塔も建てられた。   少林寺は北魏の孝文帝が跋陀のために命じて、495年に少室山五乳峯に建てさせた仏教寺院で、527年に渡来僧菩提達磨が禅宗を創始してからは禅宗の祖庭として知られるようになった。現在、少林寺建築群には清の時代の建物が30軒あまり残されている。五百羅漢、少林拳譜などの壁画をはじめ、たくさんの文物が残されている。   塔林は少林寺の僧たちの墓所であり、世界遺産に推薦された時点で241基もの墓塔が林立していた様からその名がある。建築と彫刻の点から高く評価されており、中国塔林芸術博物館と言われる。   初祖庵は、初祖すなわち菩提達磨が壁に向かって座禅したと伝えられる場所に残る建築群である。大殿は木造で、河南省に現存する木造建築の中で傑作の1つして挙げられている。   会善寺は、少林寺、嵩岳寺、法王寺とともに嵩山の四大寺院の1つである。北魏時代の離宮を起源とする。明や清の時代に何度も改築されているが、正門をはじめとする8件の構造物には、元朝の様式が残されている。   嵩陽書院は、北魏の時代に建造された嵩陽寺を起源とし、それから何度も改称されたあと、宋の時代に現在の名称となり、当時は儒教を講ずる四大書院の1つに数えられ名を知られていた。  太室闕、少室闕、啓母闕は東漢時代の西暦118年に建てられた。現存する中国最古の宗教的構造物となっている。四面に様々な文物を題材にとった浮き彫りがある。それらが漢代の習俗に関する史料となるだけでなく、複数の書体によって刻まれた銘文は書法の変遷に関わる資料ともなっている。   中岳廟は秦代に創建された「太室祠」が前身になったと伝えられる道教の廟で、漢の武帝の時代に大規模な拡張が行われた。国内に残る道教宗教建築では最大規模とも言われる。   「天地の中央」史跡群には漢、魏、唐、宋、元、明と清の複数の王朝の建物があり、中原地域において2000年にわたる建築史であり、歴史的、芸術的な価値を持つ。   また、ここは中国古代の宇宙観を体現し、中国伝統の天文や皇帝の権利と融合し、建築、芸術、宗教などに大きな影響を及ぼしている。 

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