第二十一章:世界遺産~新疆天山

第二十一章:世界遺産~新疆天山

2013年6月、世界遺産委員会は、中国の新疆天山を世界自然遺産に登録した。   天山は世界の七大山系の1つで、世界の温帯旱魃地域において最大の山脈であり、世界最大の東西縦断の独立した山脈でもある。世界遺産地の地域は、昌吉回族自治州のボゴタ、バインゴリン・モンゴル自治州の巴音布魯克と阿克蘇地区のポベーダ、イリ・カザフ自治州の喀拉峻—庫爾徳寧という4つからなっており、総面積は5759k㎡に達する。錫爾川、楚川、イリ川という新疆の三大河川の源もここにある。   新疆はこの天山によって南部はタリム盆地、北部はジュンガル盆地と二分される。この2つの盆地は双子のように見えるが、自然の特徴は大きく異なる。タリム盆地は高い山にしっかり囲まれているため、乾燥していて砂漠地帯が多い。それに対し、ジュンガル盆地の北西部山地は、大西洋や北氷洋から湿った空気が流れ込む口があるので、適度な湿気もあるため草がよく育ち、牧畜業が発達している。有名なカラマイ油田もここにある。   天山山系の中、標高5000m以上の峰は約10ある。そびえ立つ山々は一年を通じて雪に覆われ、遠くから眺めると、壮大で、荘厳かつ神秘的に見える。その中のボゴタ峰は標高5445メートルで、天山東部のボゴタ山の最高峰である。この峰の3800m以上の地域は一年中雪に覆われ、白一色なので、「雪の海」と呼ばれている。ボゴタの中腹、標高1900mのところに、「天池」という深さ90mの湖がある。雪解け水が湖に流れ込み、清らかで澄み切った湖面は、まるで鏡のようである。白い雪峰と湖に映る緑の杉によって描かれた一幅の美しい絵のような天池は、新疆の有名な観光景勝地となっている。   天山山系は、一年中雪に覆われている峰が大多数ではあるが、3000m以下の場所には、豊かな動植物資源がある。アミガサユリ、ムラサキ草、ヒヨス、荆芥、ヒカゲツルニンジン、メハジキなど薬用植物は80 種類を数える。その他、珍しい動物も多く、山の峰と尾根や林、草むらが天然の生息地となり、カワウソ、タルバガン、アルガリ、雪豹、オオヤマネコ、天山鹿、天山カモシカなど法律で保護されている動物が生息している。   世界遺産委員会は、「新疆の天山には、素晴らしい自然景色がある。また、熱さと寒さ、旱魃と湿潤、荒涼と優美、壮観と精緻と言った対照的なものが同時に存在し独特な自然美を作り出している。典型的山地垂直自然帯譜で、南北の斜面の景色の差異や植物の多様性はパミール-天山山地生物生態の進化過程を表している。そして、中央アジアの数多くの絶滅危惧種や特有種の最も重要な生息地であり、暖湿植物区系が乾燥した地中海植物区系に替わるこの地域での生物進化過程も明白に示している。」と評価している。

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