2004年の夏、ぼくはとても素敵な言葉を知りました。そして、その言葉が...
私が通っていた中学校の野球部は、決して強豪校ではなかった。公立でもあったためか部活...
娘が突然結婚したいと言い出した。聞けば相手は五一才の男だという。私はその時五六才、...
「ない。財布がない」。 頭の中は真っ白。目の前は真っ暗。JR線券売機の前で私は呆然...
俺は中卒だ。高校に入学して1ヶ月で退学してしまったからだ。 今考えると些細な理由の...
初詣を終え、おみくじ売り場に向かった。吉がでますように、と念じながら一枚を取って開...
六十歳になった秋、テッさんが入院した。見舞いに行くと、大部屋の一番奥で、うどんの器...
小学生のころ、夏休みになると、毎朝、町内の広場でラジオ体操があった。雨降りか、病気...
ある日の夕方、小学6年生の息子が真顔で尋ねてきた。 なんでも、学校の国語の授業で、...
ボリーに必ず会いに行く。その日まで必ず元気で。 18年前、私は小さな紙切れ一枚の中...
正月も五日近くなると届く年賀状の数が二三枚と少ない日があるが、その日は付箋の貼られ...
母は、広島の実家に一人で暮らしている。「お母さん、今日は旅行に行っておられますか?...
九歳の孫が、リズムよく、古いピアノを弾いている。 鍵盤は黄ばみ、本体の漆黒が褪せて...
ケーキ屋「Keiママ」を営みながら、区のセンターで子供たちにケーキ作りを指導してい...
「約束」というと、私が小さい頃におばあちゃんとした、可愛らしい約束を思い出す。「は...
「たまちゃんも、あと二年で中学生じゃね。中学生になったら、この綺麗なハンカチをあげよ...